キューピーの歴史

そもそもキューピーが誕生したのはいつでしょうか?

それは1909年のこと。もう100年以上前になるんですね。

キューピーの生みの親であるローズ・オニールさんはイラストレーターであり、漫画、絵画、彫刻、小説、詩などあらゆる芸術面で活躍されたアーティストだったそうです。

幼い頃から才能を発揮。若くして注目される存在だったようです。

キューピーとはだいぶ作風の異なる「SweetMonsters」シリーズは、私はすごく好きな画風・シリーズです。興味のある方はぜひ調べてみてください。ギレルモ・デル・トロ監督作品の雰囲気が好きな方はきっと惹かれると思います。

 

キューピーが誕生するまで波乱の人生を歩んでいたローズさんが、故郷に戻り、気持ちを癒してくれた存在が“キューピー"と“呼ぶ妖精だったとか。

名前の由来は「キューピッド(クピド)」から。『恋のキューピッド』なんて言われることもありますが、ローズさんは「神話に出てくるキューピッドは人々のこころにいらずらをするけれど、わたしのキューピーには愛だけをはこんでほしい」という願いから「キューピー」として誕生させたとされています。

 

大阪発祥と思われがちなビリケンさんは実はキューピーと同じ頃にアメリカで生まれたキャラクター。そのため、2つのキャラクターの類似性についても様々な憶測があるようですが、どちらも長いあいだ、国を超えて人々を支え、幸せな気持ちにする存在には変わりありません。

 

キューピー人形は最初は雑誌の付録の紙人形だったようです。

子供達は切り抜いて着せ替え(そういえば昔の着せ替えは紙で、肩のあたりに引っかけるための折り部分がありました)など楽しんでいたようです。

でもしだいに、破れない人形を抱っこしたり、持ち歩きたくなってきたのでしょう。立体化することになりました。

クオリティの高いキューピーのためにローズさんは自ら工場へ足を運び、当時、男社会だった職人さん達に細かく指示を出すこだわりを見せていたとか。熱い職人魂と愛を感じます!

 

アメリカはもちろん、ドイツで、そして日本などでキューピー人形が作られるようになると、もはや土着の人形と言っても過言ではないぐらい、しだいに各国・各地のキューピーへとそれぞれの場所で変貌を遂げていきます。

 

アンティークの『ローズ・オニールキューピー』も愛され、ご当地キューピーも愛され、安定と進化を兼ね備えたオビツキューピーは40年以上、日本のキューピー産業を支え、愛され続けています。

 

根底に流れるオニールさんが込めた想いは変わらず。

年代問わず、どこにいても人々の気持ちを和ませる、ちょっとシュールで愛らしい不思議な存在。

他のキャラクターにはないような永久不変の特別な存在です。